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肩痛の予防・改善

皆さんこんにちは!SBDコラムニストの鈴木佑輔です。

4月に入りいろいろと忙しい時期ですが、気温も上がってきてトレーニングがとてもしやすくなってきましたね。

やはり寒いより暖かい方が身体の具合も良い状態が保てています。

トレーニングに身が入るので、逆に無理しすぎないように注意したいところですね!そして、睡眠不足や栄養の偏りにもご注意を!

さて、今回のコラムですが、我々ベンチプレッサーやパワーリフターにつきものの、肩痛の予防・改善をテーマにお送りしたいと思います。

肩痛があるとベンチプレスでフォームが取りづらくなり、スクワットの担ぎや上体の動作制限、デッドリフトでは腰を痛めたりしますよね。

同じようにやっているつもりでも、疲労の蓄積や余計な力が入ってしまうなどで、肩関節周辺の筋肉は凝り固まってしまいます。

特に大胸筋の構造上、筋肉が捻じれた状態で凝り固まってしまうことで、上腕が回りづらくなる、肩甲骨の動作が悪くなる、広背筋が締められないなど、不都合が多く生じてしまいます。

いままで何度か身体のケアの方法や動作トレーニングなどでご紹介していますが、今回はより深く、肩痛にテーマを絞って書いていきますので、皆さんもぜひトレーニングに取り入れてください。

【ストレッチ編】

・バンド アームローテーション

まず用意して頂きたいのが、適度なテンションを保つためのバンドです。

これを自分より少し高い位置に取り付けます。

バンドを手首に巻き付けたら腕全体を伸ばし、バンドと腕が一直線になるように一歩前に出ましょう。

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掌が天井の方を向くようにして内側、外側とぐるぐる回していきます。

内側にローテーションする際には肩甲骨周辺、外側にローテーションする際には胸に刺激が感じられるようにしましょう。

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重要なのは柔らかく動くことで、首筋や腕周りに緊張が入らないように注意してください。

10回転を目安に両腕とも行います。

 

・ストレート ラテラル

ベンチに仰向けになり、両腕を天井へ伸ばした形をとります。

いわゆる「まえならえ」の形です。

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そこから腕の重みを感じながら掌を下へ向けて横へ降ろしていきます。

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最初はゆっくりと降ろしていき、降ろし切ったところから元の形へ戻ります。

徐々に慣れてきたら降ろすスピードを速くし、一番下では弾むように切り返して一気に元の位置へ戻しましょう。

ここでも腕のローテーションが入ります。

降ろしたところで掌を下に向けることで、胸だけでなく上腕二頭筋にもストレッチを感じられます。

15回を目安に行います。

・プルオーバー

ベンチに仰向けになり、足はベンチに乗せて膝を曲げておきます。

プレートの穴に指を入れ込み、掌に当たるように持ちます。

この際に肘は気持ち曲がっている状態です。

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そのままバンザイをするようにプレートが床に向かって降りていきます。

このとき掌は常に天井を向いているように手首の角度を調節していきましょう。

足の付け根からお腹あたりを伸ばしていくつもりでバンザイしてください。

余裕のある方は一番下まで降りたら、掌を外側に向けるようにして上腕が外側へローテーションします。

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そうすることで肩甲骨から脇腹までストレッチを感じることが出来ます。

ゆっくりと元の位置まで戻し、腕が垂直になったところでいったんリラックスします。

吸いながら降ろし、吐きながら戻しましょう。

10回目安で行います。

・ハイプーリー応用

ラットプルダウンも肩痛予防のために非常に良いエクササイズですが、ここでは全く違った方法でストレッチを入れていきます。

少し難しいですがぜひチャレンジしてみてください。

まず、バーを肩幅の2倍程度の広さで握りますが、握り方は親指側が外に向くようにします。

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このまま上体を起こすのが難しい方はそのままお腹と太腿をくっつけるように丸くなります。

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そこからお腹と太腿を離すようにゆっくりと上体を起こし、心地よく胸や腕にストレッチを感じるところまでいきましょう。

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きつくなってきたら再び丸まります。

上体を起こせる方は、垂直まで体を起こしたところから体を丸めていきます。

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肩が引っかかってしまう場合には、上記のやり方で体を丸めた状態から起こすようにしてください。

ここでも胸のストレッチと腕のローテーションが入ります。

10回目安に行います。

・スミスマシン シュラッグ

ごく軽い重量をセットし、スミスマシンのバーの前に立ちます。

指をひっかけるようにしてバーを持ち、肘は曲がらないように注意して立ち上がりましょう。

このとき、バーの位置はお尻の下あたりにくるようにしてください。

肩から腕がぶら下がっている状態で、腕はロープのようなイメージです。

肩を挙げることでバーが挙がってきます。

お尻をこするようにして離れないようにしましょう。

肘は少し曲がっても構いませんが、腕の力でバーを挙げるのではなく、あくまでも肩で腕のロープを引っ張り上げるイメージです。

肩甲骨全体が上に挙がるように意識しましょう。

胸を張って行うパターンでは、腕は外側にローテーションしています。

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胸をすぼめて行うパターンでは、腕は内側にローテーションするようにしましょう。

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それぞれのパターンで10回ずつを目安に行います。

【トレーニング編】

・ダンベル プルオーバー

ストレッチ編でのプルオーバーでは軽い重量で深くバンザイをしましたが、このトレーニング編でのプルオーバーでは、少し重い重量を扱います。

ベンチに仰向けになり、足は下に降ろしましょう。

肘は軽く曲げたところでタイトにロックしてください。

肘の曲げ伸ばしがあると上腕三頭筋のトレーニングになってしまいます。

胸全体を盛り上げるように意識して、ダンベルを上に押し上げたままキープします。

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このとき後頭部がベンチから離れないように顎を引き、鎖骨に埋めるようにイメージしてください。

そうすることで胸に力が入っているのを感じられます。

ゆっくりとバンザイしていきますが、胸の力をあまり抜かないようにし、上腕は耳よりやや上のところで止めましょう。

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より胸を高く盛り上げるように意識しながらダンベルがおでこの前にくるところまで戻ります。

この種目では胸の収縮を入れていきます。

特に鎖骨周辺の筋肉を意識しながら10回3セットを目安に等速に行いましょう。

・インクラインベンチプレス

バーを肩幅の1.5倍程度で握ります。

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しっかりと胸を張り、肩甲骨を下制させますが、脇は若干開きましょう。

ここでのインクラインベンチプレスは、肩痛予防・改善のため、通常のベンチプレスとは全く違う軌道で降ろします。

肘を横に張り、バーの軌道は鎖骨のラインで垂直に降ろします。

胸のトップではなく鎖骨の真下のところまで降ろし、十分にストレッチをかけます。

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バーの軌道を目で追いながら、背中を後ろに押し付けるように挙げていきます。

トップでは肘が伸びきる手前で止め、次のレップに移りましょう。

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セットの始めはシャフトのみで行い、ウォームアップをしてから重量を増やしていきます。

コントロール出来る範囲の重量で、5レップ×5セット行います。

セット毎に重量を増やしていくのも良いでしょう。

・インクライン ダンベルフライ

 

インクライン台に仰向けになり、「まえならえ」の姿勢を取ります。

肘は少し曲げて、腕を床から垂直に伸ばしましょう。

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ここから胸を開くようにしてダンベルを左右に降ろしていきます。

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ここでのポイントは、ダンベルは肩の横ではなく頭頂部の横あたりに降ろしていくことです。

頭頂部の横に降ろします。

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肩の横に降ろすのは目的と違う動作になります。

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特にベンチプレスをやりこんでいる方は少し痛みを伴いますので、軽い重量でゆっくりと伸ばしていくことが重要です。

こうすることにより、十分に胸から上腕が開き、大胸筋の捻じれによる凝り固まりがストレッチされます。

また、ダンベルの傾きがないように、地面に対して水平に降ろせるようにしましょう。

これにより、肩への過剰な負荷が抜け、胸の中央部分が頂点となった運動ができるようになります。

10回3セットを目安に行います。

 

以上、自分が実践している肩痛予防・改善のトレーニングでした。

もちろん、このトレーニング以外でもローテーターカフを鍛えたりキューバンプレスを行ったりしますが、週に1度上記トレーニングを追加することで、劇的に改善することが出来ました。

理由としては、普段使っている筋肉や骨格の動く角度とは違った形で重量を乗せることが出来、その重量によって筋肉へのストレッチがしっかりと入ったことによると思います。

肩の痛みが減ると本当に快適にトレーニング出来ますし、1レップ毎のトレーニング効果も変わってきます。

取れる姿勢も幅が広がり、新しい発見がたくさんあることでしょう。

ぜひ皆さんも肩痛予防・改善をしてみてください!

ここまで読んで頂いて、ありがとうございました。

 

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コラム用メールアドレス: column@sbdapparel.jp

※どのコラム宛かを明記してください。
※お送りいただいたメールの内容は、コラムで取り上げられる事があります。

■コラム執筆者

鈴木佑輔
長野県パワーリフティング協会副理事長
所属 B.A.D.
http://www.bodyartdesign.net/
ジャパンクラシックベンチプレス選手権5連覇
2010年~2015年
2014年アジア・オセアニア選手権MVP
66㎏級ベンチプレス ベスト記録 190.5㎏
日本記録・アジア記録保持
74㎏級ベンチプレス ベスト記録 212㎏
アジア記録保持

 

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