読者の皆様、いつもご覧頂き有難う御座います。
寒さの厳しい時期になってまいりましたが如何お過ごしでしょうか?
忘年会~お正月~新年会と食べ過ぎてしまうイベントも多く、年末年始はジムも休みで・・・っとついつい言い訳もしてしまいそうですが、自宅で自重トレーニングでも構いませんし、箱根駅伝に影響されて走ってみるもよし、普段バーベルを使った筋トレばかりに偏りがちな人は1週間ぐらい全く別の運動をやってみるのも良いと思います。
私の場合は近くの公園で懸垂100回とか、近所の坂で子供と一緒に100mダッシュ10本などなど、普段は絶対やらないような事をあえてやるようにしています。
普段使っていない筋肉が、燃えるように反応してくれて面白いですよ。
さて今回は愛知県と岐阜県の県境に位置する愛知県丹羽郡扶桑町にある超ハードコアジム、その名も「POWER BOMB!GYM」への訪問記です。
【訪問の経緯】
御存じの通り私の仕事はラグビーのトップリーグに所属するチームのS&Cコーチでして、チームが合宿や試合で遠征に出る時は宿泊ホテルの周辺で自分のトレーニングをするためのジムを探すのが一つの楽しみになっています。
今回は12月上旬に試合で岐阜県に行った際に、昨年の岐阜県パワー参戦時にお世話になった加藤みどりさん(2014年全日本女子+84kg級優勝、2012年世界マスターズでも準優勝‼結構なラグビーファンで試合も応援に来てくれました‼)にお願いしてPOWER BOMB!GYMを紹介していただきました。
【設備&雰囲気】
場所は名鉄犬山線の木津用水という駅の目の前(大股10歩ぐらい)で
名鉄名古屋駅から30分ほどで着きます。
ジムの中には所狭しとマシンや重りが設置され
決して広々としたスペースではありませんが、その代わりオーナーを中心とした一体感、会員さん同士も助け合い、互いにプッシュし合う雰囲気の中に、団体競技のチームのような、心の距離の近さも感じました。
こういう雰囲気のジムはパワーリフティングジムには多く、フルギアでの調整や試合会場でのサポートは勿論のこと、ノーギアでもMAX重量にチャレンジする際には一人では危険が大きく、ジムの会長や会員同士が一体となってチームで支え合う事が必要になり、そういった環境、人間関係により雰囲気が醸成されていくのだと思います。
ではここPOWER BOMB!GYMはパワーリフティング専門のジムなのか?
確かにパワーリフター御用達のパワーラインのベンチプレスが2台
更にスクワット用にもパワーラインのラックが1台と
十分にパワーリフティングジムと呼んで良い設備です。
所属選手では、今年の岩手国体で105kg級の河本選手が優勝。ジャパンクラッシックベンチでも83㎏級M1で中谷選手が優勝するなど、パワーリフティングでもベンチプレスでもチャンピオンを輩出しているのですが、実はこのジムに集うメンバーはパワーリフターやベンチプレッサーだけでは無くて、ボディビルディングやフィジークの大会に参加する選手もいれば、アームレスリングや他の競技スポーツの選手もいてジャンルは多種多様とのこと。
相撲の名古屋場所の前には力士がトレーニングに来るし、年末にはプロ野球の選手がオフの自主トレーニングに来る事もある。
なかなか珍しいジムなのですが、その謎を解くカギはやはりオーナーの強烈な個性にありました。
【オーナー】
このハードな雰囲気と活気あるジムの象徴、そして多種多様な人を引き付けるのがオーナーの長谷川和之さん(ジムでは皆から大将‼と呼ばれていたので今コラムでも以下大将とします)と奥さんの奈津さん(ジムでは皆から女将さん‼と呼ばれていましたので今コラムでも以下女将さんとします)。
(因みに右側が今回案内して下さった加藤みどりさん)
なんとお二人で2010年のアジアベンチでアベック優勝した経験があるアジア最強夫婦です。
大将は世界マスターズベンチで3位に入賞した経験もお持ちです。
また、国際レベルのベンチプレッサーの多くがベンチプレスのみにトレーニングや大会出場が偏る傾向にあるなかで、なんと大将は毎年のように三種パワーにも出場し、更には最近人気のフィジーク大会にも挑戦し入賞してしまうアグレッシブさを持っています。
詳しくは以下のWEBサイト中のオーナー戦歴一覧をご覧ください。
http://www.geocities.jp/powerbombgym/
ブログはこちら
http://ameblo.jp/powerbombgym/
ブログからもジムの活気と大将の人柄、ハードコアな雰囲気がヒシヒシと伝わって来るでしょう。
現在49歳との事ですがとてもそんな年齢には見えません。
現在ベンチプレス、パワーリフティング、フィジーク通算61戦!
目指すは生涯100戦‼と仰られました。
一度でもこれらの競技に参加した事のある人なら分かるはずですが、一年に一度出場するだけでも大変な準備と身体への大きなダメージを追う競技です。
それを61戦も‼まさに鉄人です。
あと39戦…大将なら本気でやり遂げてしまうかも知れません…
因みにボディビルの大会には出場していないそうですが、30年以上月刊ボディビルを愛読し続けているとの事で、どんなジャンルでも超マニアックなマッスルトークが楽しめます。
そんな大将ご自身がアグレッシブに何にでも挑戦してグイグイジムを引っ張っていくので色んな仲間が集い、先に述べたような素晴らしいジムの雰囲気を作り上げてきたのでしょう。
【おススメ度★★★★★】
ジムの中で私が注目したのが、至る所に大将直筆?の御言葉が書き記されている事。
ジムの壁だけでなく、玄関やロッカールームの中まで…とにかくやる気の出る格言のようなものが沢山貼られています。
因みに私が一番気に入ったのは伝説のボディビルダー北村克己さんの写真の下に書かれていたこの言葉。
何かに挑戦する時に背中をポンと押してくれるような、素晴らしい言葉じゃないでしょうか?
たった数時間の滞在でしたが、沢山の言葉から勇気を貰い、大将や女将さんからエナジーを貰い、来た時よりも心身共に強くなって帰る事が出来たように思います。
みなさんも一度は熱血指導の大将と女将さんに会いに行ってみてはいかがでしょうか?
■コラム執筆者
佐名木宗貴
ベスト記録(ノーギア)
スクワット 241kg
ベンチプレス 160kg
デッドリフト 260kg
戦跡
パワーリフティング
・全日本教職員パワーリフティング選手権 90kg級 優勝
・2009~2012年 近畿パワーリフティング選手権 4連覇 75・82.5・83・90kg級4階級制覇
・ジャパンクラッシックパワーリフティング選手権大会 83kg級 準優勝
・アジアクラッシックパワーリフティング選手権大会 83kg級 優勝
・東海パワーリフティング選手権大会 93kg級 優勝
ボディビルディング
2000~2001年 関東学生ボディビル選手権 2連覇
2000年 全日本学生ボディビル選手権 3位
2011年 日本体重別ボディビル選手権70kg級 3位
2011年 関西体重別ボディビル選手権70kg級 優勝