読者の皆様、いつもご覧頂き有難う御座います。
ようやく花粉症も治まり、春の陽気と共に空気が美味しく感じられる頃ではないでしょうか?
私事ではありますが、3月上旬に東海大学で参加させていただいたセミナーの記事がラグビーマガジン、アイアンマン、コーチングクリニックにて掲載されています。
このコラムでも2ヶ月にわたって書かせていただいたラグビーのプロップ選手へのトレーニングについての内容が掲載されていますので興味のある方は読んでみて下さい。
また雑誌等にはトヨタ自動車ラグビー部S&Cコーチと役職が書いてあるのですが、実は今年の3月末でトヨタ自動車ラグビー部を退団いたしまして、4月1日から古巣の関西大学に戻り体育会強化部全体のS&C部門を統括する役割に就きました。
当面はコンタクト競技であるラグビー、アメリカンフットボール、アイスホッケー等を重点的に強化してゆき、大学スポーツの強化と人材育成を行ってまいりたいと思います。
競技の方にも2年ぶりに復帰いたしまして、4月7日に岸和田で行われた大阪パワーにクラッシック83㎏級で出場し記録580㎏で2位となりました。
記録的にはまだまだ超調整段階でスクワット等140㎏スタートと言う、観に来ていただいた方々には「佐名木は遊んでる」と思われてしまったかも知れませんが、実はこの大会に出場できる事が分かったのが3月16日のエントリー締め切り直前でして、その時体重が92㎏もあったので、もう過酷な減量だけでイッパイイッパイのヘロヘロ状態でした。
それでも無理して83㎏級で出場したのは、勿論秋の大きな大会に向けての標準記録をとる為ですので、今後に期待していただければと思います。
さて今月のコラムですが、久々にパワーリフティングの試合会場に行くと色んなところで「あそこが痛い。ここが痛い。」っと怪我や慢性的な痛みの話を沢山耳にしました。
どのスポーツでもそうですが、怪我をしてもなんとかやろうとするのが選手であり、整形外科に行くと「やめときなさい」と言われるだけなので、慢性的な怪我や競技を続けるうえで付き合っていかなければしょうがない痛み等は病院にすら行かなくなる選手が殆どです。
しかし完全に放置してしまうと、大きな怪我や競技が続けられないような状態に発展してしまいますし、痛みや違和感をかばう事で生じる二次的・三次的な障害を防ぐ為にも日頃のケアは重要です。
病院に行くほどでもない、止められてもどうせ練習を休む気はない。
そんなアスリートの多くが、接骨院や針灸院、カイロプラクティックや整体等々、所謂治療院に通いながら競技を続けているのではないでしょうか?
そこで今回ご紹介したいのは
私が全幅の信頼を寄せる尾崎誠先生の治療院「まと治療院」です。
【出会い】
私と尾崎先生との出会いは私が大学2年、先生が3年(※歳は同じだけど私は浪人してるので)の時に国際武道大学で行われた学生トレーナーの集いでした。
先生は仙台大学の学生トレーナー代表として、私は東海大学の学生トレーナー代表として、懇親会で意気投合し親睦を深めました。
翌年に東海大学で学生トレーナーの集いを開催した時に再会し、そこで先生が卒業後は地元の埼玉県に戻り高校ラグビーのトレーナー活動をするという話を聞き、私もそのチームにスポットでウエイトトレーニングを教えに行くようになりました。
それが埼工大深谷高校、今の正智深谷高校です。
つまり私のコーチングキャリアの前半部分は先生と共に仕事をする事で形成されていきました。
互いに刺激し合い切磋琢磨し、将来の夢を語り合う中で成長する事が出来ました。
尾崎先生との出会いが無ければ今の私は無かったでしょう。
【まと治療院外観】
そんな尾崎先生の治療院【まと治療院】は埼京線の北与野駅から徒歩3分。と近いのですが、宇都宮線・高崎線・京浜東北線のさいたま新都心駅からでも徒歩5分で着きます。
このコラムを読んでくれている人に分かりやすく説明すると「さいたま新都心駅改札を出たらゴールドジムの方(左)に曲がりNTTドコモのところをゴールドジムとは反対側(左)に曲がり、あるって(熊谷弁で歩いての意味)5分です。
北与野駅が見えてくると地上に降りて一つ信号を渡って左に曲がるとこんな感じのビルがあります。
2階に上がると治療院です。
今回私が訪問したのは2月の下旬でしてリニューアルオープン(2017年2月1日に京浜東北線与野駅から移転)したばかりの院内はお花がギッシリ。
一見整骨院かと思うぐらいの設備と広さです。
尾崎先生は綺麗好きなので院内はとても清潔感が漂います。
詳しくはホームページをご覧ください。
【アスリートに対応出来る治療院とは】
まと治療院が掲げる(アスリート対応治療院)とは一体どんな治療院なのか?
アスリートが望んでいるのは多くの場合、日常生活への復帰ではなく、競技練習や高い競技パフォーマンスへの復帰です。
そのためには治ったかどうかという指標を「痛み」だけに頼るのではなく、筋力や可動域、ボディバランスや身体の歪み、更には身体の使い方まで回復させてはじめて治ったとするゴール設定の違いにあると思います。
また、怪我をした根本に目を向け継続してケアをしていく。
例えば肉離れをした選手に対しては何故肉離れが起こったのか?関節の可動域は?筋の柔軟性は?筋力のバランスは?アライメントは?ランニングフォームは?等を、競技特性を加味しながら改善する為のリハビリプログラムを作成し、指導出来るというところも大きな違いだと思います。
怪我をするというのは選手にとってはマイナスですが、一旦競技練習から離れ、自分の身体と向き合い知識を得る良い機会でもあります。
そのためアスリートを治療する治療家には教育者としての視点や関わり方も必要です。
【高い問診力】
整形外科や接骨院で長時間待たされた挙句に1~2分喋っただけで電気をあてられシップを貰ってハイさようなら。誰でも経験する良くある話です。
しかし、少なくとも競技現場でアスリートに対応した経験のある医師や治療家は傷害に対する評価にはもっと時間をかけ、様々な角度から診察し検査やテストをします。
そして何より患者の感覚や意見を聞き出そうとするでしょう。
そして怪我が起こった状況を検証しようとします。
フィールドで何が起こってどうして怪我が起きたのか?又は痛みが発生するのか?必ず患者から聞き出そうとします。
そしてアスリートに対しては、どのように復帰したいのか?試合はいつあるのか?普段の練習環境は?家庭・チームの理解は?などなど、一つでも多くの情報を聞き出し、理解し、その選手のニーズに適う為の最善策を考えるはずです。
当然その為には、現場での経験と経験に基づく多くの引き出しを持っていなければなりません。
そういった高い問診力を備える事がアスリートに対応する為には重要です。
【まと治療院の今後】
2008年に開業し今年で10年目を迎えるまと治療院ですが、尾崎先生はここまで治療院、チームに帯同するトレーナー活動、そして自主開催セミナーと多岐に渡る活動を行ってきました。
今後はトップアスリートやオリンピック選手へのサポートは勿論ですが、治療家・アスレチックトレーナーとして今まで培ってきたノウハウをジュニアアスリートや一般競技者の方々にも広く役立てていきたいと考えています。
また、以前から行ってきた自主開催セミナー(アドリビトレーナーセミナー)
から継続して行ってきた、スポーツ選手に対応出来る治療家の育成でも、今後はトップレベルだけではなく、あらゆる年代やレベルからのニーズに対応出来る治療家やトレーナーを育てる活動を展開していく予定です。
特に私もそうですが、自分の子供が成長しスポーツに触れるようになるに従い、今までは無かった親としての目線でジュニアアスリートの活動現場を見る機会が増え、ジュニアアスリートの指導者や保護者に対してもトレーニングやコンディショニングの啓蒙活動が必要であると感じています。
ジュニア世代を取り巻くスポーツ環境の改善に治療家・トレーナーとして貢献してくれると思います。
更にトップレベルのアスリートに対してはプライオンテープという機能的なテーピングを開発し、その効果を発揮するための超実践的なテーピングセミナーも開催しています。
プライオンテープは筋肉や腱の正しい機能発揮をサポートしパフォーマンスを最大限発揮する様にデザインされた従来のキネシオテープの進化形のようなテープです。
まさに現場で多くのアスリートの怪我とパフォーマンスの改善に触れてきたからこその発想だと思います。
【まとめ】
10年近く前ですが、当時尾崎先生が主催する最初のセミナーであったアドリビトレーナーセミナーのアドリビというネーミングを聞いた時に、彼にぴったりのネーミングだなと思いました。
スポーツ現場で通り一辺倒、教科書通りの対応しか出来ないアスレチックトレーナーは一緒に働いていて、もの凄くもどかしいものですが、彼の対応の速さや判断力はまさに「アドリブが効くトレーナー」という印象だったからです。
その機転の速さで我々周りのスタッフは安心して選手を任せる事が出来ましたし、互いに刺激し合い、時に喧嘩もしながら、良い信頼関係を築く事が出来ました。
スポーツ選手にとって或いはチームのスタッフにとっては現場でも治療院でも、トレーナーに対して求められる判断力は同じで、怪我をした部分しか見ていなかったり、その選手の事しか見えていなかったり、今の状態しか見えていなかったりするのでは、その場の処置は任せられても復帰までのプロセスを任せる事は出来ません。
そういった意味でも尾崎先生であれば信頼して自分の身体も、自分の選手も任せる事が出来ると思います。
残念ながら現在の私の活動拠点は関西ですので、自分自身も受け持つチームの選手達も、まと治療院まで通う事は出来ませんが、関東近県にお住まいの方で怪我やコンディショニングでお悩みならば、是非まと治療院を訪れてみて下さい。
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■コラム執筆者
佐名木宗貴
ベスト記録(ノーギア)
スクワット 241kg
ベンチプレス 160kg
デッドリフト 260kg
戦跡
パワーリフティング
・全日本教職員パワーリフティング選手権 90kg級 優勝
・2009~2012年 近畿パワーリフティング選手権 4連覇 75・82.5・83・90kg級4階級制覇
・ジャパンクラッシックパワーリフティング選手権大会 83kg級 準優勝
・アジアクラッシックパワーリフティング選手権大会 83kg級 優勝
・東海パワーリフティング選手権大会 93kg級 優勝
ボディビルディング
2000~2001年 関東学生ボディビル選手権 2連覇
2000年 全日本学生ボディビル選手権 3位
2011年 日本体重別ボディビル選手権70kg級 3位
2011年 関西体重別ボディビル選手権70kg級 優勝