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パワーリフターがトレーニング前に行った方が良いストレッチ&コンディショニング①

今月もご覧頂きましてありがとうございます。

SBDコラムニストの栗原弘教です。

 

今回は、パワーリフターやBIG3をメインにトレーニングしている方が

行った方が良いストレッチとコンディショニングについて、

私が日々必ず行っているものを元に何回かに分けてご紹介して行こうと思います。

 

 

<目次>

・各部位のリリース

-胸椎7・8・9番

-広背筋、前鋸筋

-大腿筋膜張筋、腸脛靭帯

-前脛骨筋(すね)

-ハムストリングス

・まとめ

 

 

各部位のリリース

 

胸椎7・8・9番

☆3種共に重要

☆特にベンチプレスで重要

 

 

 

フォームローラーや振動ローラーを使い写真の部位に当てます。

この当てる部位が胸椎7・8・9番となります。

目安の位置は肩甲骨の下部分が胸椎7・8番あたりとなるので、

その辺りを重点的に当ててみてください。

 

なぜこの部位が大切になるかというと、

この部分が胸郭や呼吸の状態に対してとても重要な役割を担っているからです。

 

胸椎7・8・9番が硬く上手く胸郭の動きが出なかったり呼吸が出来なかったりすると、

動作中の姿勢や腹圧の低下などを招きます。

特にベンチプレスのブリッジを作る時に、この胸椎の動きが出ているかどうかで、

ブリッジの高さや安定感、肩甲骨下制の維持などが出来るかが決まってきます。

 

また、ベンチプレスで腰を攣ったり痛めたりする方は、

この部位の動きが出ていない事による代償で腰部に過度な負担がかかってしまっている事が考えられます。

 

硬い方はかなり痛かったり、息ができない程の場合もあるので無理はぜず

に低めのフォームローラーや、ハーフカットのフォームローラー、小さめの塩ビ管、

テニスボールなどを利用するのも良いかと思います。

 

 

 

広背筋、前鋸筋

☆3種共に重要

 

 

広背筋と前鋸筋は脇の下から脇腹辺りにかけてある筋肉です。

3種共に肩甲骨、胸郭の動きに関与するのでとても重要になります。

 

スクワットの担ぎ、ベンチプレスの受け、デッドリフトのファーストプルで

バランスが悪い時は広背筋や前鋸筋の状態や出力に問題が起きている事が多いと感じます。

 

それらの局面で悩んでいる方は広背筋や前鋸筋の筋力と硬さなどに

目を向けて見る事も大切になると思います。

 

 

大腿筋膜張筋、腸脛靭帯

☆3種共に重要

☆特にスクワット、スモウデッドリフトで重要

 

大腿筋膜張筋

 

 

 

腸脛靭帯

 

 

 

大腿筋膜張筋は股関節の前外側辺り、

腸脛靭帯はそこから腿外を通って膝の外側部まで着いている筋肉です。

 

この筋肉は抗重力筋といって立っているだけでも自然と使用する事が多い筋肉に属します。

そして、スクワットやスモウデッドリフト時に臀部が上手く使えなかったり

内転筋が弱い事などで起こる代償動作で頻繁に使われる筋肉でもあります。

 

簡単にいうと、オーバーワークをし易い部位、とても硬くなり易い部位、という事になります。

 

ですから、毎日のケアは必須だと考えていますし、

トレーニング前にもしっかり時間をかけてコンディションを良くしてあげる事が重要な部位です。

 

スクワット、デッドリフトで股関節の痛みや詰まり感がある方や

上手く深くしゃがめない方はここを重点的に緩める事でフォームの改善に繋がる事もあります。

 

加えて、多くのパワーリフターの身体を診させて頂いていますが、

ここの部位が必ずといっていい程に硬い方が多いです。

パワーリフターに関しては特に、トレーニング頻度や強度に対して

ケアが間に合っていない印象を多々受けるので、

股関節や膝に痛み違和感がある方は集中的にケアやトレーニング前に緩める様にして頂くと良いかと思います。

 

 

前脛骨筋(すね)

☆特にスクワットで重要

 

 

ふくらはぎは多くの方がストレッチをしていますが、

この脛にあたる前脛骨筋は殆どの方がケアをしていません。

 

前脛骨筋はつま先を持ち上げる働きを持ちます。

この動きはスクワットで深くしゃがめばしゃがむ程に求められる動きです。

 

勿論ふくらはぎが硬くて足首が曲がってこないという事も多々ありますが、

前脛骨筋が硬くて上手く足首が動いていないという事もそれ以上にみられますので、

スクワットで足首に詰まりを感じるなどの心当たりがある方はぜひお試しください。

 

 

 

ハムストリングス

☆3種共に重要

 

 

なるべく坐骨に近い(起始部)ところに当てる

 

 

ハムストリングスが上手く伸展、収縮をしないと、

股関節の屈曲や伸展の動作がスムーズに行えません。

股関節前にある腸腰筋、大腿直筋や後ろにある大臀筋との主働拮抗、協働関係を良好に保つ事は、

3種目の動作をスムーズに行うためには不可欠だと考えています。

 

骨盤や脊柱の動作にも間接的に関与してくるので、

フォームの適正化や腰痛の予防改善にも役立ってくる事もあります。

 

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

 

普段何気なく行っているストレッチやコンディショニングドリルなどは、

単純に柔らかくするだけでなくBIG3の動作を良くする為や、

自分の改善したい動作に対してどの様な効果を持っているのかを理解しながら行うと、

より効率よくトレーニングができる様になります。

 

さらに、それは怪我の予防にも繋がって行きますので、

ぜひシンプルなストレッチやリリースになりますが今一度見直してみてください。

 

今回の記事が、少しでも皆様のトレーニングのお役に立ていれば幸いです。

次回も続編をご紹介して行きます。

 

最後までお読み頂きましてありがとうございました。

また次回もよろしくお願い致します。

 

 

栗原 弘教

 

 

 

 

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東京都 Training-studio“Master Mind”所属(https://mastermind85.com)

ベスト記録(ノーギア)

105kg級

スクワット  270kg

ベンチプレス 170kg

デッドリフト 260kg

トータル   695kg

 

シングルベンチプレス 170kg

 

93kg級

スクワット  240kg

ベンチプレス 150kg

デッドリフト 250kg

トータル   635kg

 

戦績

ジャパンクラシックパワーリフティング大会 出場5回 最高5位

2017 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 93kg級 3位

2018 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝

*スクワット265kg、トータル685kgの東京都記録樹立

2019 ジャパンクラシックパワーリフティング大会  105kg級 5位

2019 東京都春季パワーリフティング選手権大会 105kg級 3位

 

 

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