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ストレッチポールを使った胸郭・肩甲骨リコンディショニング

今月もご覧頂きましてありがとうございます。
SBDコラムニストの栗原弘教です。

今回は、長い自粛生活で固まりがちな胸郭や肩甲骨のコンディションを整える方法について、簡単なエクササイズなどをご紹介していこうと思います。

<目次>

・目的と使用する道具
・Hands up
・Alternately hands up
・Scapula abduction
・Horizontal abduction
・Snow angel
・まとめ

目的と使用する道具

はじめに、今回のコンディショニングエクササイズを行う目的は「肩甲骨+胸郭のアライメント修正」になります。

簡単に言えば整えるという事です。

現在の情勢で多くの方が在宅勤務や外出自粛となり、長時間のデスクワーク+運動不足になっていると思います。

そのため、今の時期は特にトレーニングとコンディショニングエクササイズなどを上手く取り入れて、体調管理を上手くして頂きたいと思っています。また、今回ご紹介する方法は簡単にご自宅でも出来ますし、今後にも活きてくる内容にもなっています。

使用する道具
使用する道具は、「ストレッチポール」になります。ご自宅にないという方は、バスタオルなどを丸めて代用して頂く事も可能です。

Hands up

写真の様にストレッチポールに背骨を合わせて乗ります。次に両腕をリラックスした状態で前ならえの形をとります。

その状態からゆっくりと鼻から息を吸い、胸郭を広げながら両腕をバンザイする様に上げていきます。この時、肘が曲がったり腰が浮いたり、首や肩に力が入らない様に注意してください。

耳と肩の距離が大きくなる様な(離れていく様な)イメージで行ってみてください。

出来る所までバンザイをしたら、ゆっくりと息を口から吐きながら元の位置へ戻します。
これを10回程度繰り返します。(*回数は目安です。)

胸郭と肩甲骨、上腕骨屈曲の連動と分離動作が上手く出来る様になります。

Alternately hands up

今度は左右交互にバンザイを行っていく種目です。前出のHands upと呼吸パターンや注意点などは同じですが、左右交互にバンザイを行います。

その時、写真の様に片手は上げて片手は下げる形をとります。

対角線でゆっくり大きく伸びやかに動作を行う事で、より多くの筋肉を動かせますし非対称性の改善にも繋がります。また、我々は普段対角線での動作をよく行っているので、その連動性維持・向上に役立ちます。

恐らくバンザイしにくい側や腰が浮き易い側などがあると思います。その場合は、意識的に回数を増やしたりより細やかな意識で動作を行う事が必要になります。

Scapula abduction

スタートポジションは前ならえの姿勢です。
その状態から指先を天井へ近づける様に前に出していき、上げ切ったら息を吐きながらゆっくり降ろしていきます。

この時に大切な事は、腕や肩に力みが出ない様にする事と、腕ではなくあくまでも肩甲骨自体を動かすイメージを持つ事です。

肩甲骨を動かす事は苦手な方が多いと思いますが、慣れてくると肋骨の上を肩甲骨が外側やや前方へ滑って動く感覚が分かる様になると思います。この前鋸筋を使った、肩甲骨外転の動作はベンチプレスの受け、スクワットの担ぎ、デッドリフトの1stプル時などで、それぞれとても役に立ってくる大切な動作なので、ぜひリラックスしながら練習して見てください。

Horizontal abduction

この動作は、胸をしっかりと開き胸椎伸展、胸郭の引き上げをする事が一番の目的です。加えて肩甲骨の内転動作も入る事で僧帽筋中部繊維や菱形筋などの筋肉にも適度に刺激を入れる事が出来ます。

前ならえの姿勢でスタートし、ゆっくりと鼻から息を吸いながら胸郭を広げつつ両腕を真横に開いていきます。両側から腕を少し引っ張られているイメージで行うとより大きな動きになり、胸郭や各筋肉の気持ち良い伸びも感じる事が出来ると思います。

しっかりと胸と腕を開いたら、口から息を吐きながら元の位置へ戻ります。

腕を開いた時に、三角筋前部や大胸筋、僧帽筋上部繊維が硬くなっている人は手が肩の高さにあったり、それ以上の位置に来る事もあります。手は常に胸のラインに来る事が理想なので、注意しながら行ってみてください。

Snow angel

スタートは掌を上に向け、写真の様な姿勢を取ります。その姿勢から手の甲が床から離れない様にしたまま両手で大きな円を描く様にバンザイし、元の位置へ戻っていく動きを繰り返します。

大胸筋、広背筋、肩甲骨周囲の筋群が固まっている方は、腕が肩より上の位置になると肘が曲がったり手の甲が床から離れたりします。

この動作は肩甲骨の上方回旋、下方回旋という動きで、多くの方は年齢と共に動きが悪くなり易いものです。特に、四十肩や五十肩などと言った肩関節周囲炎の方(既往歴がある方)は、出来る範囲でこの動作は行う様にしてみてください。

予防や改善の為にも、簡単に出来てとても役立つエクササイズの一つです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

3月以降とても多くの方の身体が日に日に硬くなっていたのを実感していましたので、今回は特に目立つ肩甲骨、胸郭の動きを整える方法をご紹介させて頂きました。

今回の内容が少しでもお役に立てば幸いです。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。
次回もよろしくお願い致します。

文:栗原 弘教

 
 
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東京都 Training-studio“Master Mind”所属(https://mastermind85.com)
ベスト記録(ノーギア)
105kg級
スクワット  280kg
ベンチプレス 170kg
デッドリフト 260kg
トータル   710kg

シングルベンチプレス 170kg

戦績
ジャパンクラシックパワーリフティング大会 出場5回 最高5位
2017 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 93kg級 3位
2018 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
   *スクワット265kg、トータル685kgの東京都記録樹立
2019 ジャパンクラシックパワーリフティング大会 105kg級 5位
2019 東京都春季パワーリフティング選手権大会 105kg級 3位
2019 いきいき茨城ゆめ国体 パワーリフティング 105kg級 4位

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