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スクワット、デッドリフトで役立つ股関節コンディショニング【続編】

今月もご覧頂きましてありがとうございます。
SBDコラムニストの栗原弘教です。

今回は、前回の記事の続編という形でスクワットやワイドデッドリフト時の股関節の柔軟性や詰まり、違和感改善の為のおすすめコンディショニング方法についてご紹介していこうと思います。

ぜひ前回の記事と併せてお読みください。

前回記事:スクワット、デッドリフトで役立つバンドを使用した股関節コンディショニング

<目次>
・効果的なコンディショニング方法の紹介
 ー Frog stretch shift (band)
 ー Hip Airplane
 ー Half kneeling weight shift
・まとめ

Frog stretch shift (band)

こちらのモビリティドリルはバンドを使用します。
強度は弱すぎず、強すぎずの丁度中程度の負荷が最適かと思います。

写真の様に基本的なフロッグストレッチのボトム姿勢を作り、詰まりを取りたい側の股関節にバンドを引っ掛けます。

この時、しっかりと鼠径部付近にバンドが来る様にしてください。
動作中も徐々に膝の方へズレて行ってしまう事があるので、その時はしっかりとバンドを元の位置へ戻して継続するようにしてください。

次に、写真の様にバンドを引っ掛けた側の脚を内旋させます。
この時の注意点は、つま先や膝下だけでなくしっかりと股関節から脚を内旋させる事です。
腰や身体を捻らない様にも気をつけましょう。

準備の姿勢ができたら、そのまま写真の様に横方向へ体重をかけていきます。
そして、その状態を5秒程度キープし、元の位置に戻ります。
この時、股関節に詰まりやストレッチ感などを感じる事が多いですが、少しずつ股関節の位置が変化し、スムーズになっていきます。

回数に関しては、この動作を繰り返し行い、股関節を内旋しても詰まりを感じなくなったり、大きく感覚が改善してきたら十分だと思います。

Hip Airplane

次にHip Airplaneです。

私がHip Airplaneをやる目的は、①梨状筋のActive stretch ②股関節支点動作の学習と中臀筋のActivate ③内転筋群のActive stretch ④臀筋群と内転筋群、ハムストリングスの協調性向上とコアスタビライザーのActivate、などです。

①〜④の目的を意識して行うのか、どれかだけの意識なのか、などで効果は大きく変わりますので、今なんとなく動作だけやっているという人はぜひ目的や意識を見直してみてください。

写真の様に片足立ちの姿勢から壁などに手をつき身体を安定させます。
この時、出来るだけ上半身ー骨盤までをニュートラルに保ちます。背中、腰、骨盤などが丸まったり反りすぎたりしない様に注意が必要です。(膝は軽く曲げる形でOK)

この状態で骨盤ー上半身を固定させ、写真の様に股関節を支点に内側と外側へ動かしていきます。

内側へ倒した時は主に梨状筋やハムストリングスが伸び、内転筋群が収縮します。
逆に外側へ動かした時は、内転筋群が伸び、梨状筋や中臀筋が収縮します。

動作を行う際の注意は、上半身だけで身体を捻る様にしたり、骨盤が横ズレしたりなどしない事です。しっかりと骨盤ー上半身を固定させ、股関節を支点として動作を行いましょう。

回数は〜10回を2セット程度が目安です。

Half kneeling weight shift

こちらは主に大臀筋のActivateと、下腿の捻れの改善を目的に行います。
ストレッチや上記の2種目を行った後に行うのがおすすめです。

まず写真の様な姿勢でケトルベルやダンベルなどを持ちます。
前に出している足の幅や角度はスクワットのスタンスを基本にするのが良いでしょう。

あまり狭すぎたり、広すぎたりすると動作が上手く行えませんし、改善したい動きが効率よく出せません。

次に、写真の様に前に出している足側へ体重をかけながら移動させていきます。
移動させた状態で3秒程度キープし、元の位置へ戻ります。

この時、しっかりと大臀筋を使う意識で膝を開きながら行います。
膝とつま先の向きが常に一致している事が理想です。

また、膝を開こうとすると足裏の母趾球が浮きそうにもなりますので、絶対に浮かない様にしましょう。足指ではなく足裏でしっかりと踏ん張りながらシフトが出来ると、足関節〜下腿〜膝関節の捻れ具合の不良も徐々に改善され、スクワットやスモウデッドリフトの際に良い動作が出来やすくなります。

加えて、下の写真の様に身体をシフトしていく時に身体や骨盤を捻っていかない様に気をつけましょう。

上手く大臀筋などを使えていなかったり、コアの安定と股関節の分離動作が出来ていない人はエラーとして現れやすいです。

回数の目安は〜10程度を2〜3セットです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回ご紹介したのは現在私がスクワット、デッドリフト前に必ず行っている重要度の高いものになります。怪我なくより良いスクワットやデッドリフトをしたいと思っている方は、ぜひ取り入れてみてください。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。
次回もよろしくお願い致します。

文:栗原 弘教

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東京都 Training-studio Master Mind所属
公式大会ベスト記録(ノーギア)
105kg級
スクワット  290kg
ベンチプレス 185kg
デッドリフト 275.5kg
トータル   745kg

シングルベンチプレス 190kg

戦績
ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 出場6回 最高位 優勝
ジャパンクラシックベンチプレス選手権大会 出場2回 最高位 8位
2017 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 93kg級 3位
2018 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
   *スクワット265kg、トータル685kgの東京都記録樹立(当時)
2019 ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 5位
2019 東京都春季パワーリフティング選手権大会 105kg級 3位
2019 いきいき茨城ゆめ国体 パワーリフティング 105kg級 4位
2021 ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
2021 東京都パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
   *スクワット280.5kg、デッドリフト275.5kg  東京都記録樹立
2021 東京都ベンチプレス選手権大会 105kg級 優勝

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