SBDコラムをご覧の皆様 あけましておめでとうございます!
ストロングマンの中嶋健詞です。
新年一発目のストロングマンコラム
本年も宜しくお願い致します!
今回のテーマはログプレスを強くする!
ストロングマントレーニングの中でも一番人気とも言える種目、ログプレス!!
これを強化する上でのポイント、バーベルでも行える補助種目など、実際どんな種目を、どんな意識で行うか、ここに焦点を絞って解説していきます!!
(どんな補強よりも、正しいテクニックでその種目を行う事が第一ですので、そこはお忘れないようにしてください!)
参考:【ログプレス】ストロングマン How To シリーズ Vol. 1
ログの特異性を理解する
通常のバーベルと、ログの大きな違いはその形状です。
①太さ→直径30cm前後の円柱型
→ クリーン時、プレス時ともに難易度を上げる一番の原因が太さです。
クリーンではログの幅が太い分重心よりかなり前にログが位置することになるため、前方に引っ張られる力が発生します。
従ってバーベルのようにクリーンする事は不可能です(アームカールのような動きになってしまいますので非常に危険です)
それを背面の筋肉で押さえつけながら身体の上を転がすようにクリーンする必要があるのでそれに負けない背筋力、爆発的な股関節伸展力が必要になります。
プレスの際は、太いログをなるべく身体の中心線に乗せるため、上背部を反った状態でラックポジションを作る必要があります。
この反った状態で耐える為には、強靭な体幹の抗伸展力とログの「受け皿」を作る為の胸椎を伸展させる柔軟性、上・中背部(主に肩甲骨下制/下方回旋に関わる筋群)の筋力が必要になります。
合わせて押すのに必要な筋群を角度特異性を考慮してトレーニングする必要もあります。
②グリップ→ニュートラルグリップ/直径30mm前後/ピッチ65cm前後
→ ニュートラルグリップになる為、通常のバーベルと前腕のポジションが変わりますからより上腕三頭筋の筋力を必要とします。
バーベルを使ってトレーニングする場合、スティッキングポイントが違ってくるので、それを考慮して押すトレーニングを行うと良いです。
スイスバーやダンベルを使用してニュートラルグリップでトレーニング行うのも良いと思います!
オススメ補強種目
クリーン/プレス それぞれに分けてオススメの補強種目を紹介します!
・クリーン
①ログハイプル
これはログに触れる方限定になってしまいますが、正しいクリーンをする為に一番重要な種目です。
通常通りの流れで、ログを鳩尾(みぞおち)で固定出来たらボトムスクワットのポジションからクォータースクワットのポジションまで立ち上がり、それを繰り返します。
この際絶対に!!ログの位置が下がらないようにしてください。
このポジションが作れれば後は股関節を爆発的に伸展させた勢いで比較的簡単にログが肩高まで転がって来るでしょう。
ログを行う際のウォーミングアップとして扱う重量はターゲットとする重量に合わせて幅広く重くなってきて、クリーンがキツくなってくる人は重めでやると、Maxに近いクリーン&プレスでも安定したクリーンが出来るでしょう!
50%~、1~3reps ×2~4sets
②フロントスクワット/ザーチャースクワット
身体の前に重りを保持したまま耐える力をつけるにはこの2種目がベストです。
身体を前傾させ過ぎないように深いスクワットから素早く立ち上がる意識で行ってください。
60~80%、5~8reps × 3~5sets
③サンドバッグキャリー/ホールド
大きな物体を保持したまま耐える感覚と筋力を養うのにとても良い種目です。
こちらも中々普通のジムには無いかもしれませんが、比較的入手しやすく扱いやすい種目です。
ログクリーンと同じくボトムスクワットのポジションで鳩尾の高さにサンドバッグを固定して立ち上がりキャリーorホールドしてください。
ストレングススポーツを嗜んでいるトレーニー基準で言うと、女子 50kg、男子 90kgくらいがオススメです。
キャリー 20〜40m、2~4sets
ホールド 30〜60sec、2~4sets
・プレス
①胸椎伸展のストレッチ
様々なストレッチがあるのでご自身に合ったものをウォーミングアップで行いましょう。
個人的なオススメはヨガのアップドッグ/ダウンドッグのポーズです。
30〜60sec、1~2sets
②フロントスクワット
クリーンでも紹介しましたが、こちらでも!
ログの土台となるコアの安定性、上・中背部の筋力を強化するのに打ってつけです。プレスの為に行うのであれば、重めでチャレンジしてください!
80〜90%、2~5reps、1~5sets
③プレス動作+終動負荷
終動負荷とはチェーンやゴムバンドを利用して動作の終わりにかけて負荷を強くする方法です。
これを使用してプレスを行う事によりバーベルの場合もスティッキングポイントをログでのプレスに近づける事が出来ます。
プレスの場合、負荷の目安はMax重量の20%以下程度
(例 ログMax100kg前後の場合トレーニングで使用するバンドやチェーンの負荷は20kg程度)
軽めも重めも良いトレーニングになります。
強化したい要素に合わせてreps×setsは組み合わせてください!
④ピンミリタリープレス
ピンプレスとはボトムスタートのプレスです。
これをおでこ~頭頂部あたりの高さから行う事によりログのスティッキングポイント強化になります。
神経を適応させる目的で重めがおススメです。
1~3reps ×3~5sets
⑤ハイインクラインナローグリップベンチプレス
ベンチを60°前後にセットして行うナローグリップベンチプレスです。
ログのポジションは90°のショルダープレスより、これくらいの角度が近いです。
肩甲骨をしっかり下制させた状態でバーを降ろした時に喉元辺りのラインに降りるようにしてください。
手首肘の負担が大きくなり過ぎるので、ボトムは目線~頭頂部程度にしてください。押す筋群の角度特異性&スティッキングポイント強化に繋がります!
これに終動負荷をつけたらなお良いですね!
スイスバーやダンベルがあればそのままログを想定してトレーニング出来ますね!
軽めからスタートして手首肘問題無ければ重めもチャレンジください!
⑥背中&三頭アイソレーション種目
プレスのトレーニングをする際に最低でもそれぞれ2種目ずつ、背中と三頭筋の種目を行います。
どちらも肩甲骨の下制を働かせて、肩を正しいポジションにセットしながら行いましょう。
ストロングマンの為に、背中三頭はやり過ぎということは無いと思ってます!(怪我には注意してください!)
物体の保持&オーバーヘッドプレスにはそれぞれにとても大事な役割があります。
シンプルですが、個人的おススメは、
背中:ラットプルダウン、ワンハンドロウ
三頭:ロープハンドルオーバーヘッドエクステンション、ダンベルスカルクラッシャー
10〜20reps × 3~5sets
まとめ
最初にも書いたように正しいテクニックを知る、練習する事が何よりも第一優先になります。
その上で、更なる強化を求める方は今回ご紹介した内容をぜひ試してみてください!
プレスは必ずどの試合でも行われます。
その種目が強いのは、ストロングマンとして大きなアドバンテージになります。
僕もログプレス日本記録樹立のために実践している種目です。
一緒に頑張りましょう!
文:中嶋健詞
Japan Strongest Unityは神奈川県横浜市を拠点に活動しています。
トレーニングを体験して見たいという方は是非一度HPやInstagramからお問い合わせ頂ければ嬉しいです。