今月もご覧頂きましてありがとうございます。
SBDコラムニストの栗原弘教です。
今回は先月ご紹介した毎日の身体のコンディション維持の為にオススメな自宅で簡単に出来るストレッチの続編として上半身のストレッチをご紹介させて頂きます。
<目次>
・はじめに
・ストレッチの紹介
-大胸筋(上部・中部・下部)
-前鋸筋(ぜんきょきん)
-広背筋(こうはいきん)
-僧帽筋(ぞうぼうきん)
・まとめ
はじめに
ストレッチを毎日行う意味については先月のコラムに書いてありますので下記のリンクよりご確認ください。
(先月のコラム:毎日10分!コンディション維持に不可欠なストレッチ)
毎日ストレッチを行う意味を改めて確認して頂いたら早速ストレッチの実践に入りましょう!
ストレッチの紹介
・ストレッチの時間は1回10〜15秒程度
・ストレッチの回数は1部位2〜5回程度
・呼吸は止めず、ゆっくり鼻から吸って口から吐く事
を目安に行なってください。
大胸筋(上部・中部・下部)
まず、大胸筋は上部・中部・下部と筋肉の付く方向によって区別されます。
それに応じてストレッチの方法もやや異なってきますので、それぞれの伸ばし方のちょっとした違いを理解しておくのも役に立つと思います。
・中部
まずわかりやすい中部は写真の様に肘が肩よりやや低くなる位置になる様に手を柱や壁の角などに置きます。
その状態から身体ごと横を向きます。
この時、写真であれば左胸を前に押し出す様なイメージで行う事でしっかりと大胸筋中部にストレッチ感が出てきます。
注意点としては肘は最初の姿勢とあまり変わらず曲がった状態を保つことです。
肘が伸びきってしまうと、ストレッチ感も低下しますし腕や肘周辺を痛める事もあるので注意しながら行ってください。
・下部
次に下部の伸ばし方です。
下部は中部よりも手を高い位置に挙げて行います。
そこから、中部と同様に身体ごと横を向きストレッチをしていくのですが、下部繊維は胸の下から上へ付着しているので、写真の様に斜め下方向へ体重をかけながら胸を押し出す様に伸ばしていきます。
正しく出来ていると胸の下から大胸筋の外側のラインにストレッチ感が出てきます。
・上部
最後に上部です。
上部は手の位置を肩もしくは肩よりもやや低い位置で行います。
上部の筋繊維は下部とは逆に上から下へ付着しているので、中部下部同様に身体を横に向けてから写真の様に斜め上方向へ胸や鎖骨部分を突き上げる様なイメージで伸ばしていきます。
この時、目線もやや上を向き、顎も若干挙げていくとよりストレッチ感を感じやすくなります。
上部は非常に硬くなっている人が多い印象ですので、ぜひゆっくりと繰り返し行って頂きたい種目の一つです。
特に普段からベンチプレスや大胸筋の種目を多く行っている方や肩周辺に痛みや違和感を抱えている方は取り入れてみてください。
前鋸筋(ぜんきょきん)
前鋸筋(ぜんきょきん)は、肋骨から肩甲骨の内側へ付着している筋肉です。
主に肩甲骨を外側へ開く動き=外転を行います。
故に、この前鋸筋が硬くなってしまうと肩甲骨が上手く寄せられなくなったり、猫背になりやすかったりとあまり良いことがありません。
ベンチプレスを行う際の肩甲骨の寄せやスクワットの担ぎなどにも大きく影響しますので、積極的に取り組んで良い部位です。(*翼状肩甲の方はおすすめしません。)
写真の様な形で柱や壁に手を押しつけます。
その状態から身体を壁の方へ倒していく様にして伸ばしていきます。身体を壁の方へ倒していくと、肘が脇から背中の方へ入ってくる形になります。
この時、身体が大きく捻れたり脇が大きく開いたりしない様に注意してください。正しく出来ていると胸斜め下の肋骨から脇にかけてストレッチ感を感じられます。
広背筋(こうはいきん)
次に広背筋です。
広背筋は背中の大きな筋肉として知られていると思いますが、硬くなると猫背の原因になったり、腕を挙げる事を制限したりと問題も多く出てきます。
まず柱や壁の角に写真の様に手をかけます。
この時、手は真っ直ぐではなく逆側の肩の前程度の所を掴む様にクロスして行った方がより伸びやすいです。
手や腕の力は出来るだけ脱力をして体重を後ろへかけ、ストレッチしていきます。
背中をやや丸めながら行うとよりストレッチ感が感じやすいのでお試しください。
また、上の写真の様な手の位置にして横に体重をかけていく方法もあります。
より硬いと感じる方や取り組みやすい方を取り入れてみてください。
僧帽筋(ぞうぼうきん)
僧帽筋はいわゆる首の筋肉で肩こりを感じている方が多い部位です。
特に、僧帽筋上部繊維は肩甲骨の下制を制限する事が度々あるので、ストレッチなどで適度に緩めておく事は必要だと思います。
伸ばし方はとてもシンプルです。
椅子に座り、写真の様に頭を手でゆっくりと倒していきます。
ポイントは、伸ばされている側の手(写真では左手)で椅子の端を持つこと。
こうする事で肩が下がった状態を維持できるので、頭を倒していく時に肩が同時に引っ張られる事を防ぎしっかりと僧帽筋にストレッチをかける事が出来ます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は上半身のストレッチについてご紹介しました。
前回同様に、どれか一つでも取り入れて習慣化出来ると、トレーニング動作や姿勢の変化などを少しずつ感じられると思います。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。
次回もよろしくお願い致します。
栗原 弘教
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東京都 Training-studio“Master Mind”所属(https://mastermind85.com)
ベスト記録(ノーギア)
105kg級
スクワット 280kg
ベンチプレス 170kg
デッドリフト 260kg
トータル 710kg
シングルベンチプレス 180kg
戦績
ジャパンクラシックパワーリフティング大会 出場5回 最高位 5位
ジャパンクラシックベンチプレス選手権大会 出場2回 最高位 8位
2017 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 93kg級 3位
2018 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
*スクワット265kg、トータル685kgの東京都記録樹立
2019 ジャパンクラシックパワーリフティング大会 105kg級 5位
2019 東京都春季パワーリフティング選手権大会 105kg級 3位
2019 いきいき茨城ゆめ国体 パワーリフティング 105kg級 4位