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膝痛改善&大腿四頭筋強化の為のトレーニングプログレッション

今月もご覧頂きましてありがとうございます。
SBDコラムニストの栗原弘教です。

今回は膝痛改善、予防に役立つトレーニング種目をご紹介していこうと思います。

<目次>
・膝痛について
・種目紹介
・まとめ

膝痛について

膝痛について悩んでいる方や怪我からの回復、予防をしていきたいという方は多くいらっしゃるかと思います。

膝痛の原因については、様々な要因があるのでここでは触れません。
半月板損傷や靱帯損傷などの場合は、医師の診断を受けた後、運動許可が出てから本日ご紹介するようなトレーニングを実施して頂ければと思っております。

違和感があったり、トレーニング後に少し痛む・・・、といった場合は、股関節や足関節のアンバランスを修正する事も改善にはとても重要です。

それに加えて、本日紹介するトレーニングを痛みや違和感の程度に合わせて行って頂くと改善が早まったり、予防になったりと、各種良い効果を期待できます。

その様な視点を持ってぜひご自身の状態に合わせて取り入れてみてください。

種目紹介

【クアドセッティング】

クアドセッティングは、大腿四頭筋筋力訓練の事を指します。
狙いはそのまま大腿四頭筋です。
クアドセッティングは、低い強度から行えるのでリハビリ初期や上手く大腿四頭筋の収縮感が出せない時などに取り入れると効果的です。

写真の様に膝の後ろに柔らかいボールやタオルなどを置き、それを押し潰す様にして大腿四頭筋の収縮を行います。

しっかりと押し潰した状態で3〜5秒程キープして大腿四頭筋の収縮感を確認しながら行いましょう。

10〜15回を2〜3セットが目安です。

膝痛がない方でも、普段のトレーニングで大腿四頭筋の収縮感が薄い方などは、このクアドセッティングを集中して行う事で収縮感を感じられる様になっていきやすいです。
その場合は、特に脚のトレーニング前にActivationとして取り入れると効果的です。

【ターミナルニーエクステンション】

ターミナルニーエクステンションは、クアドセッティングで大腿四頭筋の収縮がしっかりと分かった上で行うとより効果的です。

怪我からの回復を目指している方は、クアドセッティングとセットでぜひ実施して頂きたいと思います。

上の写真の様に、バンドやチューブを使用します。
バンドは膝下にかかる様にセッティングしてください。

スタートポジションは軽く膝を曲げた状態、踵を浮かせてつま先支点となる形です。

その状態から踵を地面に押し込む様にしながら膝を伸ばしていきます。
痛みや違和感の程度にもよりますが、可能な限り完全伸展ができると良いですね。

痛みや違和感、不安が残る方は緩めのバンドや脚位置を前にするなど、強度をやや低めにしてから徐々にステップアップしていけると良いです。

こちらもしっかりと膝を伸ばした状態で3〜5秒キープして戻す、を10〜20回2〜3セット繰り返すのが目安です。キープしている時にしっかりと大腿四頭筋(特に内側広筋)の収縮を意識できるとなお良いです。

クアドセッティングよりもしっかりと負荷がかかってきますので、強度によってはホームトレーニングでもとても有効になる種目です。(関節への負担も少ないです)
加えて、片足ずつ行う種目なので左右のアンバランスを改善するのにも有効です。

私も、w-upで取り入れたりトレーニングの最後にパンプアップを狙って片側だけ追い込んだりと状況によって色々と使い分けをしています。

【スパニッシュスクワット】

最後はスパニッシュスクワットです。
ターミナルニーエクステンションの様にバンドやチューブを使います。

セッティングは上の写真の様に、バンドの両端に脚を通す姿勢になります。
バンド位置は膝下を目安にしてください。

その状態から、バンドのテンションに負けないように注意しつつ、ある程度前方に引っ張られる力を感じる程度後ろへ下がります。

この状態から椅子に腰掛ける様にスクワットをしていきます。
可能であれば、壁に寄りかかっていくようなイメージでしゃがめるとより大腿四頭筋に効いてきます。

バランスを取るのが難しい人は手を前に伸ばして行うとやりやすくなります。
それに慣れたら、両腕を胸の前でクロスする形に移行しましょう。

十分な強度をかけられる方は、写真の様にケトルベルやダンベルを持って実施してみてください。徐々に負荷を加えていくと、かなり大腿四頭筋がツラくなるのを感じられるはずです。

回数は10〜20回を2〜3セットが目安となります。
バンドの強さと、支柱までの距離、持つダンベルの重さ、などで強度の調整を行いながら実施してみてください。

まとめ

いかがだったでしょうか?
膝痛や違和感を抱えている方は多くいらっしゃると思います。

スクワットやマシンだと痛みが出たり不安感が強い場合も多いと思います。
そんな方はぜひ今回ご紹介した種目をお試しください。

痛みや違和感がない方は、コンディショニングと強化としても役立ちますのでぜひ取り入れて頂ければと思います。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。
次回もよろしくお願い致します。

栗原 弘教

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東京都 Training-studio“Master Mind”所属(https://mastermind85.com)
公式大会ベスト記録(ノーギア)
105kg級
スクワット  300kg
ベンチプレス 192.5kg
デッドリフト 285kg
トータル   770kg

シングルベンチプレス 190kg

戦績
世界クラシックパワーリフティング選手権大会 出場1回
ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 出場7回 優勝2回
ジャパンクラシックベンチプレス選手権大会 出場3回 最高位 8位

2018 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
  *スクワット265kg、トータル685kgの東京都記録樹立(当時)
2019 東京都春季パワーリフティング選手権大会 105kg級 3位
2019 いきいき茨城ゆめ国体 パワーリフティング 105kg級 4位
2021 ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
2021 東京都パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
  *スクワット280.5kg、デッドリフト275.5kg  東京都記録樹立(当時)
2021 東京都ベンチプレス選手権大会 105kg級 優勝
2022 東京都パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
  *スクワット300kg、デッドリフト285kg  東京都記録樹立
2022 世界クラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 16位

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